島根県立中央病院総合診療科 石橋和樹

 この4月より島根県立中央病院に異動することとなりました。平成21年からの3年半、平成27年からの6年間と合わせて約10年間にわたり飯南町でお世話になりました。

 思い返してみますと、私が初めて飯南町に赴任させていただいた平成21年当時、飯南病院は常勤医師数が医科3名・歯科1名とわずか4名になり、病院の存続自体が危機的な状態となっていました。診療所化の議論も進む中で住民さん自らが行動をいただき、「飯南病院を守り支援する会」を設立いただいたことで風向きが変わってきたように思います。その後「飯南町生きがい村構想」の発足、現在の「地域包括ケア推進局」設置に繋がり、町全体が一体となって病院を盛り立てていただきました。

 また患者の皆さまが、専門に関わらずなんでも診療をする「総合診療医」について理解が深く、総合診療医がやりがいを感じやすい環境をつくっていただきました。

 その結果、総合診療医を目指す若い医師も集まる病院になり、今では飯南病院の常勤医師は7名と以前からは考えられないほど充実した体制になっています。全国的に総合診療医育成がなかなか進まない中で、総合診療医が働きやすい環境である飯南町はますます注目が集まっていくと思います。

 思い出すと辛かったこともありますが、飯南病院で働かせていただいた約10年間は自分にとって宝物のような時間です。皆さまのこれまでのあたたかなご支援本当にありがとうございました。

 ・・・とお別れのあいさつをさせていただきましたが、今後も週1回飯南病院で外来診療をさせていただく予定です! 引き続きよろしくお願いいたします。