松江市立病院研修医 柳田俊一

 松江市立病院から参りました研修医二年の柳田俊一と申します。研修医は、地域医療実習として地域病院で1カ月間研修することが必須で、私は飯南病院での実習を選択しました。初めは、慣れない環境に戸惑い、分からないことだらけでしたが、飯南病院のスタッフの方々がとてもフレンドリーに接してくださり、分からないことを何度聞いても嫌な顔一つせず教えてくださいました。実習の1週目が終わる頃には、アットホームで、居心地の良い雰囲気の飯南病院が、大好きになっていました。

 地域病院ならではの訪問診療、看護、リハビリなどの医療を経験し、患者さんの病気だけでなく、価値観、生活背景にまで考慮した医療がそこにはありました。また、飯南病院は大きい病院に比べると、医療設備や科が限られていることもあり、一人の医師の能力が、地域の医療水準を大きく左右します。それは、責任が重く、怖いことでもありますが、自分の学んだことを反映させやすいという裏返しでもあります。また、その結果を自分で確かめ、試行錯誤していけるのは、地域医療ならではの面白さだと学びました。

 個人的な話ですが、ダニを合計9匹も切除したことは自信になり、先生からは「ダニは柳田に任せろ」と言われるほどになりました(笑)。最終日には、「ダニ咬傷」の講義と、大学時代から続けているクラシックギターをスタッフの方々に披露しました。喜んでいただけたようで、「また、戻ってきてね。その時はギターも聞かせてね」と温かいお言葉を頂戴しました。皆さまのお陰で、伸び伸びと、かつ、有意義な実習をすることができました。ここで学んだことはこれからの生活に活きると確信しています。素敵な飯南病院の皆さまに、心より感謝申し上げます。