医長 内田優子

 平成28年10月に飯南病院に赴任し、内科医として勤務しています。平成29年11月に2人目の娘を出産し、育児休業を経て昨年の11月から復帰しました。

 今月は、「睡眠」についてお話ししたいと思います。
 睡眠は、食生活や運動習慣と並んで、健康を維持するための大切な要素です。睡眠が十分でないと、心だけでなく体にもさまざまな不調が出ます。睡眠は毎日のことなので、より心地が良いものにできるといいですよね。そこで、より良い睡眠をとるために、心がけてほしいことを紹介したいと思います。

  1. 就寝前は刺激物を避ける
     コーヒーや紅茶、緑茶などにはカフェインが含まれ、目を覚ます作用があります。飲むなら午後3時頃まで。タバコに含まれるニコチンにも目を覚ます作用があります。
  2. 布団に入るのは眠くなってから
     布団に入る時間にこだわり過ぎる必要はありません。早く布団に入ると、寝なければいけないと緊張してしまい、逆に眠りづらくなります。
  3. 光を上手に利用
     朝や日中は、日光を浴びたり、体を動かしたりすると夜の睡眠の質が良くなります。逆に、寝る前の数時間は、強い光に当たったり、運動をしたりせず、リラックスして過ごしてください。テレビやパソコン、携帯電話の光も目を覚ます作用があるため、寝る前の利用は避けた方がいいです。
  4. 昼寝し過ぎない
     適度な昼寝は頭をすっきりさせる良い効果がありますが、長時間の昼寝や遅い時間の昼寝は夜の睡眠に影響します。昼寝は、午後3時頃までに、30分未満が良いとされています。
  5. 睡眠薬代わりの寝酒は不眠のもと
     お酒は睡眠の質を悪くします。睡眠に困っているなら、寝る前の2時間はお酒を飲まない方がいいです。

 必要な睡眠時間には個人差がありますし、歳をとると必要な睡眠時間は短くなります。睡眠時間の目安は、「日中の眠気で困らない」くらいと考えてください。早く目が覚めて困るという人の中には、早く布団に入りすぎて、みんなが寝ている時間に目が覚めてつらいという人も結構おられます。そんな場合は、寝る時間を遅くしてみると良いでしょう。

 自分でできることを試しても睡眠の改善がない場合や、睡眠中に激しいいびき、呼吸が止まる、足のムズムズ感などがあれば、お気軽にご相談ください。