来年こそは禁煙!(平成30年12月号)
2018年12月01日
内科医師 日髙美佐恵
飯南病院内科医師の日髙美佐恵です。12月も残り少なくなってきました。忘年会シーズンでもありますが、皆さん今年を振り返ってどうでしたか。
頭に浮かぶのは、仕事のこと、家庭のことなどでしょうか。今年はぜひ自分の体のことも振り返ってあげてください。
皆さんが耳にすることが多い「生活習慣病」。ご存知の通り生活習慣が原因で起こる病気の総称です。食事や運動、喫煙、飲酒、ストレスなどの日常生活の悪しき習慣の積み重ねが原因となり、今や全死亡の約60%を占める疾患であるといわれています。この1年間過ごしてきた1日1日が、将来の生活習慣病につながってしまうかもしれません。今回はその生活習慣病を引き起こす原因の最大の要因である「喫煙」をとりあげてみたいと思います。
タバコはいわゆる嗜好品ですが、「死向品」だと揶揄する人もいるほど、健康への影響は大きいものです。具体的には、
- 本人
癌、肺気腫、虚血性心疾患(心筋梗塞等)、脳卒中など。喫煙開始年齢が若いほど、総死亡率が高くなることが分かっています。 - 妊娠、出産
妊娠する能力の低下、低出生体重児、出生後の乳幼児突然死症候群を引き起こす可能性が指摘されています。 - 受動喫煙
関連が確実とされた疾患は、肺癌、虚血性心疾患、脳卒中、乳幼児突然死症候群の4疾患。日本では年間1万5千人が受動喫煙により死亡しているといわれています。
以上からも、禁煙は自分、家族を守ることにつながります。これを機会に、2019の目標に「禁煙」を一つかかげてみませんか。やってみて損はありません。
2019年は、飯南病院でも禁煙外来を開設予定です。禁煙で苦労されている方はぜひ一緒に取り組んでみませんか?