院長 角田耕紀

 皆さん、こんにちは。飯南病院の角田です。朝晩、冷え込み、体調が崩れやすくなる季節の変わり目。健康の維持・増進のために、日頃どんなことを意識していますか? 一に運動、二に食事、しっかり禁煙、最後にクスリ。どこかで聞いたことのあるフレーズから、今回は、「運動」について考えてみたいと思います。

 飯南町では、「長生き体操」という健康づくり(運動、栄養、口腔)の取り組みが全町に広がり、500人以上の人が各地域の集まりに参加し、活発に活動しています。

 では、そもそも「運動」をすると何が良いのでしょうか?皆さんはどのように答えますか?スラスラと答えられる人は、かなりのつわものです。
 今回は「運動効果の10項目」と題して紹介します。

運動効果の10項目

  1. 骨が丈夫になる(骨粗鬆症予防)
  2. 関節や筋肉が柔軟になる(けが予防)
  3. 筋肉が強く、疲れにくくなる(身体能力向上)
  4. 心臓や肺が強くなる(病気の予防や競技力向上)
  5. 血液がきれいに、血行がよくなる(脳卒中や心臓病の予防や身体強化)
  6. 太りにくく、若返る(美容と健康)
  7. 脳の働きがよくなる(学習能力向上、認知症予防)
  8. 抵抗力がつく(がんや感染の予防)
  9. 痛みが緩和する(生活のしやすさ向上)
  10. 気持ちが元気になる(ストレス解消、リラックス)

 このように、運動は、子どもからお年寄り、趣味を楽しむ人、アスリートまで、全世代にさまざまな効果をもたらします。でも、大切なことは、「楽しむこと」と「無理しないこと」。一般的に、健康増進の運動療法は、週に2回以上30~40分程度、息が弾むくらいの運動が良いとされています。やらされる、つらい運動は逆効果になることもあります。年齢や個人差、運動目的、環境によっても違うので注意が必要です(準備運動も大切)。

 未来志向で、運動やスポーツを「健康づくり」「ひとづくり」「まちづくり」に活かせるような取り組みができればいいなと考える今日この頃。キーワードは「老若男女全世代参加」です。