副院長 永澤篤司

 連日のように続いた猛暑の夏も終わり、過ごしやすい秋になりました。“食欲の秋”という方もいらっしゃるでしょうが、 “スポーツの秋”ということで、私の趣味でもあるサイクリングについてお話させていただきます。

 昨今の健康ブームで、サイクリングをする人も増えてきています。私も高校生時代は、毎日10kmの距離を自転車で往復していました。卒業とともにそれもしなくなり、次第に体力の衰えを感じていたため、30代後半から一念発起し(ブームにのって)サイクリングを始めました。
 サイクリングは有酸素運動であることはもちろん、筋力増強や心肺機能の向上にも効果があるといわれています。風を切って自然の中を駆け抜ければ、ストレス解消にもなります。

 有酸素運動で脂肪を効率よく燃やすには、軽~中強度(会話をしながら続けられる程度まで)で長い時間(30分以上)運動することが重要。サイクリングは膝や腰への負担が少なく、体重が重い人でも比較的軽い負荷で長時間続けやすい運動です。肝臓の脂肪は食事療法だけでも落とせますが、筋肉についた脂肪は運動をしないと減らせません。運動で肝臓と筋肉の脂肪を減らすことで、より一層インスリン抵抗性が減り糖尿病などの予防、改善にもつながります。

 また、下半身の筋肉は、全身の筋肉の70%程度を占めています。自転車で太ももやお尻などの下半身の筋肉を鍛えれば、基礎代謝が増え痩せやすい体をつくれます。筋力の衰えからくるサルコペニアの予防にもつながります。

 でも、運動が体にいいからといって無理をして体を壊しては意味がありません。持病のある人や足腰に不安がある人はメディカルチェックをきちんとうけて、適度な運動量で運動をすることも大切です。

 この秋、楽しい自転車ライフを初めてみてはいかがでしょうか。